イチロヲ

強がりカポナータのイチロヲのレビュー・感想・評価

強がりカポナータ(2020年製作の映画)
2.5
港町でイタリア料理店を経営している青年シェフ(伊神忠聡)が、7年ぶりに帰郷した元恋人の青年(折笠慎也)と漂流してきた謎の青年(後藤剛範)の合間で心を揺り動かせる。男性同士の三角関係を描いている、オーピー配給のピンク映画。

ピンク映画が展開させている、ゲイ映画(または薔薇映画ともいう)の系統作品。ゲイの世界を舞台にした三角関係のドラマが紡がれており、男優陣がフィジカルかつエモーショナルな演技を見せてくれる。

主人公が浜辺で救助した人物は、筋肉ムキムキのプロレスラー・タイプの青年。料理店の看板娘を担っていた妹が産休に入ったため、その代役として雇用される。"繊細な心をもつガチムチ野郎"というキャラクター像に喜劇性が備わっている。

惜しむらくは、筆者が苦手としている"砂浜でのセックス描写"が何度も登場するため、生理的嫌悪が煽られてしまうところ。責めと受けの攻防もまったく描かれていないが、自分の成すべきことを再確認していく、ピンクの王道パターンが見事に決まっている。
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