かたゆき

フライト・ゲームのかたゆきのレビュー・感想・評価

フライト・ゲーム(2014年製作の映画)
3.0
最愛の娘を病気で亡くし、以来酒浸りのアル中となってしまった航空保安官ビル。
その日も、コーヒーに混ぜたウィスキーを呷り、彼は担当するロンドン行きの旅客機へと乗り込むことに。
乗員乗客150名と供に今日も平穏なフライトになる予定だった。
ビルの携帯端末にそのメールが届くまでは――。
「20分以内にこの口座に1億5千万ドルを振り込め。入金が確認できなければ乗客のうちの誰かを殺す」
まるで自分のことを近くから観察しているかのような犯人の脅迫文に、ビルの緊張感は一気に高まるのだった。
コカインの密輸に手を染めていた同僚、アラブ系の医師、何故か自分の隣に座りたがった女性、正義感の強いNY市警、急遽乗り合わせることになったCA…。
乗客乗員誰もが容疑者となる中、とうとう最初の犠牲者が発生するのだった。
決死の覚悟で犯人探しに奔走するビルだったが、入金先の口座が自分名義であることが分かり、疑いの目は自分にまで向けられてしまう……。
果たして犯人は誰なのか?ビルは無事にこの150名を乗せた旅客機を地上へと着陸させることが出来るのか?

最近、すっかりアクション俳優としての顔が定着してしまったリーアム・ニーソンの新たな主演作は、そんな密閉された空間で序盤からノンストップで展開されるフライト・アクションでした。
一言で言ってしまえばワン・シュチュエーションのベタなスリラーなんですが、そこはこれまでエンタメ映画の良品を幾つかものしてきたセラ監督(これはちょっと…ってのも中にはあったけどね笑)、ツボを押さえた演出と練られた脚本、そしてリーアム・ニーソンを初めとする何気に豪華な役者陣競演で最後まで一気に見せる娯楽映画としてなかなか面白かったです。
特に、見れば見るほど誰も(主人公含む)が怪しく見えてしまうこのミスリードの巧みさはなかなかのもの。
携帯のメール文を画面に映し込む演出もなかなか冴えてました(壊れてしまった画面をそのまま映すとかナイス!)。
そして、クライマックスで一気に爆発する畳み掛けるようなアクションシーンにもテンション上がりまくり!

まあ、観終わって冷静に思いなおしてみたらけっこう「?」な部分もあったし、強く印象に残るようなシーンなりエピソードなりが乏しいせいで1週間後にはすっかり忘れてしまいそうな内容ではあったけど、ぼちぼち面白かった!
星3つ!!
かたゆき

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