MasaichiYaguchi

人生はマラソンだ!のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

人生はマラソンだ!(2012年製作の映画)
3.5
会社の同僚の中にも皇居ランニングする人や、東京マラソンに挑む人がいたりして、身近な存在になりつつあるが、とはいえ42.195キロを完走するのは並大抵のことではない。
この映画に登場する自動車修理工場を営むギーア、従業員のニコ、レオ、キースの中年4人組は昼間からビールを飲んでカードゲームをしている駄目オヤジたち。
ところが多額の税金を滞納しているのが判明し、払わなければ工場を差し押さえられるという事態に陥る。
そこでこのオヤジたちは大博打に出て、スポンサーに「マラソン大会で完走すれば借金肩代わり、出来なければ工場没収」という約束をさせる。
ここからメタボ腹オヤジたちのフルマラソンへの挑戦が始まる。
オランダ映画なので、出演している俳優たちには馴染みがないが、演技派のキャストばかりで、つい彼らが紡ぐドラマに引き込まれてしまう。
工場経営が火の車なだけでなく、自らの体も危ない状態のギースをはじめ、他の3人も夫々問題を抱えていて、中年男性の哀愁が伝わって来る。
そんな状況でも何とか打開しようとマラソンに真剣に取り組む後半からは、彼らに思わずエールを送りたくなる。
「工場再建」という一つの目的から始めたマラソンへの挑戦だが、彼らが胸に秘めた夫々の走る理由、家族の為、仲間の為、今までの駄目な生活や自分からの脱却の為、そして自分の信念の為に走り抜こうとする。
緊急事態宣言による巣籠もりで益々メタボに拍車が掛かるこの頃だが、彼らの頑張りに感化され、しっかり感染症対策をして毎日30分のウォーキングに精を出そうと思います。