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ゼロの未来のmotoietchikaのレビュー・感想・評価

ゼロの未来(2013年製作の映画)
3.7
虚無と混沌を体現した映画。決定論とか運命論によって支配されたディストピアもの、という印象。
「自宅でだったら仕事の生産性も上がります!」って上司に文句言った割に、自宅でエロコンテンツに耽って全然仕事しなくなっててウケた

ナース服で登場するコールガールがスケベでよかったですし、コーエンもボブも反応が童貞っぽいのもよかった……

自身の存在理由が無(ゼロ)である可能性について、だいたいみんな考えずに生きているわけですが、それを考えずにはいられない不器用な人間のお話だったのだと思う。
ゆえに最後、混沌の中に自ら身を投げ出す選択にはある種の吹っ切れた感がある。夕日を自分の手で沈める場面は「自由意志」を描いている。
それすらもディストピア的決定論に内包されているのだけれど、でも不思議とそこに悲観はない。
いいラスト。
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