のんchan

ブラインド・マッサージののんchanのレビュー・感想・評価

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)
4.1
ロウ・イエ監督作品鑑賞3本目❗️
中国の同名ベストセラーが原作。
視覚障がい者を体感するような映像描写を駆使したエモーショナルな秀作💫
一部、もしくは全部がピンボケであったり、視界が狭く感じる映像であったり、歪んでいたり、暗闇になったり、光線が差し込んだりと、考え得る多くの方法で映している。
そして、見えないから認識するために「触る・聞く・嗅ぐ」必要があるので演者の距離が近い(キャストは視覚障がい者と健常者と半々)


舞台は南京の盲人マッサージ院。そこで働く人たちの希望と絶望、愛憎、そして性を描く青春群像劇。
障がい者の性はタブーなのか?そんなことあり得ない。普通に恋をして、性欲もある。こんなにも盲人の性を多用に描いた作品は他に知らない。そこをリアルに打ち出している。
ただ見えないだけ、そこが違うだけのヒューマンドラマ。

視覚障がい者は多分、運命の本質をよく知っている。目に見えるものは必ずしも真実ではなく、見えないものこそ真の存在なのかも。


院長役で『スプリング・フィーバー』の主役をしていたチン・ハオ。演技の幅が広くてビックリ。とても上手い役者です⭐️
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