イガラー

ブラインド・マッサージのイガラーのレビュー・感想・評価

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)
4.2
治療院の外では雨が降っている

健全者と異なる知覚世界で生きている盲人の沈黙という形で表される心の中の叫び、日常への日々累積する絶望、不自由な世界で繰り広げられるあまりに人間的な感情がこの映画には収められている
しかし、知ることはできなくても感じることはでき、それは真実に近いのではないか
なんとも印象的な外から雨窓越しに院内の日常を捉えるショット、人物たちは笑っているが不自由に見える、また各々の座ったワンショットの絶望的な表情の威力は凄まじい、これほどまでに苦しみを描いているのに、ラスト及びラストに繋がるダンスシーンの生命に満ち溢れた希望よ
ロウイエ、恐るべし、これは傑作だ
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