かたゆき

6才のボクが、大人になるまで。のかたゆきのレビュー・感想・評価

2.0
『6才のボクが、大人になるまで。』を、同じ俳優が同じ役柄を演じ続け、12年もの長きにわたって撮り続けて完成させたファミリー・ドラマ。
ぶっちゃけ、それ以上でもそれ以下でもありません。
うーん、なんだろうなあ。
巷では評判がいいみたいですけど、面白いですか、これ。
確かに、相当な困難と労力を駆使して完成させた作品であることは僕も認めるところなのですが、肝心のドラマ部分がなんとも退屈。

映画の良さって、このような何処にでも居るような平凡な人々の何処にでもあるような平凡な日常を如何に人々の興味を惹き、かつ面白く見せるかが一つのポイントになると思うのです。
が、本作は大して面白くもないお話をただ時系列順にだらだらと垂れ流しているだけで、もうつまらないったらありゃしない。
例えるなら、あんまりよく知らない家族のどうでもいいようなホームビデオを延々と見せられたようなもので(しかも2時間半!)、僕は途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。
アル中夫のDVや実父の再婚など、「お」と思わせるようなエピソードもたくさん出てくるのですが、それらがその後どうなったのかはほったらかしのまま。
いやいや、アル中男の元に残してきたあの義理の兄妹はどうなってん!
せめて、あのロクデナシの父親から離れることが出来たかどうかくらいは知らせてくださいって。
そういうエピソードの投げっ放しがたくさんあって、僕は最後までずっとモヤモヤしっぱなしでした。
これはやはり脚本などはなからなく、年に数回俳優のスケジュールに合わせ行き当たりばったりで撮ったのであろう本作の弱みと言っていい。
どうやら僕はこの監督の作風とは合わないみたいです。
この作品を創るのに使われただろう労力に、星2つ。
かたゆき

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