いろは

6才のボクが、大人になるまで。のいろはのレビュー・感想・評価

3.6
内容はタイトルそのまんま。ただ、キャスティングを変えないまま、12年間撮影した作品。せ、製作根性…。

そんな製作手法もすごいけど、それを売りにしてるわけじゃないんだな…と見終えてしばらく経ってから気づきました。
なんていうか、キャストを変えることなく撮ることで、すーっごく自然に見てしまうというか…内容はずーっと他人の人生眺めてる感じなので、途中間延びするところもあるのだけれど、それも同じキャストが演じているからなのか「ふーーーーむ」くらいの気持ちで見れる。というか見ちゃう。そしていつの間にか大きくなったメイソンを見てすっかり叔母さんみたいな気分に。

描かれているものはそのもの「時間」とか「人生」。つい「映画」を見ているつもりである私は、要所要所で「こ、この展開はこうなってこうなるに違いない!」とか映画的予想を立ててしまったけれどことごとく外され(笑)、なんかこれも狙われてるのかなあと思ったり。

ストーリーとかはほぼないけれど、最後にちゃんとこの作品の意図がすっと心に入る台詞があって、私はそれが大好きです。
じんわり心に落ちてくる作品。3時間あるので、起承転結がないと無理!って人には難しいかも。