ねぎおSTOPWAR

パズルのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

パズル(2013年製作の映画)
2.2
説明:KADOKAWA製作のJAPANサスペンスホラー??
学校内で起きた二つの事象を発端にしたそれぞれの復讐劇。そしてふたりが最後に強く結ばれる・・的な大枠。
この監督、他作を見てもいじめ問題、社会で虐げられる人に思いがあるんですね。それはよく伝わってきました。

作品としてはタイトル通り、その復讐劇において、パズルに成功すれば助かるよという論理がほぼ一貫して提示されるものの、これちょっと弱かったかなあ。そのものが隠される場所やモノ、そして探す人々がチープすぎてしまって、助けようともがく人々があまり伝わってこないんですよね。

例えば事件、犯人を追う誰か→が特定されていれば、その人を描くことで表現されるんですが、狙われる学生の父親高橋和也が途中参入であり、さらに警察の身分を早々に捨てて、逆復讐の鬼と化してしまうから、<パズル>消えちゃうんですよ。

冒頭のシーン、最初「この<0>って何だろう?ラストを一度前に持ってきてるんだろうなあ」とは思っていましたが、<49日前><12日前>などと、時系列はバラバラに種明かしがされていきます。まあたいていの人にとって「想像通りの」ことを見せられるので、驚きには欠けてしまいました。何かが徐々に変化する(例えば夏帆が復讐に積極的になる)感じも、時系列が行ったり来たりするので表現は難しいですね。役者も大変だったと思います。

頑張って褒めるところ探そうと思っていたんですけれどねえ。
・・復讐のトリックはいいんですが、これ、あの母親と息子で考えて作ったリアリティがほぼ皆無なため、恐ろしさにつながってくれず。唯一高橋和也が屋上目指すところのストップモーション。鉄男かっ!って感じですけどね。