彦次郎

空色物語の彦次郎のレビュー・感想・評価

空色物語(2012年製作の映画)
2.9
2011年に開催された第7回東宝シンデレラ受賞者4名を主役にしたオムニバス作品。1時間35分の尺で1話10分程度になっており本編よりもメイキングが長い怪異な構成ですが主演4名の魅力を最大限に出そうとしたものでしょう。その甲斐あってか①幼馴染と虹のふもとに行く話の『虹とシマウマ』の上白石萌歌は後に『金田一少年の事件簿』の美雪七瀬を演じたり歌手adieuで活動中、②美術室で若い父親と邂逅する『ニケとかたつむり』の上白石萌音(上白石萌歌の姉)は後に『君の名は。』や『カムカムエヴリバディ』で主演(歌手活動もしている)、③ラブレターの橋渡し役をする『アリと恋文』のヒロインを演じた浜辺美波は後に『君の膵臓をたべたい』、『賭ケグルイ』、『約束のネバーランド』で主演と3名が活躍中です。『アリと恋文』の話が印象にのこったところから察するに今作では浜辺美波の演技力が自然且つ可愛らしく見えました。
唯一『王様と羊』のヒロインである小川涼さんは現在活動されていないようですが本作での涼やかな美しさは異彩を放っており他の3人と何の遜色もなかったと思います。
さてこれだけ並べると幼い少女を愛でるだけのプロモ映像集なのですが『ニケとかたつむり』で高校生のイケメン父親を演じたのが『君の膵臓をたべたい』の主演北村匠海と後の映画界の胎動とも言えなくもありません。正直話はあまりそこまで面白く無かったです。ファンの方には怒られそうですが話よりも背景を含めて楽しむべき作品なのかもしれません。
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