つき

ハッピーエンドが書けるまでのつきのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

私はこういう映画が一番好きなのかもしれない、と見ながら何度も思った。

感謝祭の日、作家である父親と料理を作る青年。そこへ現れる姉。彼女の口から「本が出るの」とビックニュースが飛び出す。
三人で囲むテーブルに、席は四つ。
その後、その席に座るはずの母親の家で青年は2回目の感謝祭のご馳走を食べる。
青年は自身の経験の少なさ、一歩を踏み出せないことに悩み、思いを向ける少女を見つめるばかり。
姉は、両親を純粋にすきだったために傷ついた思い出が痕を残し、恋をすること自体に臆病になっている。
父親は定期的にやってくる隣人の既婚女性とのセックスを吐口にしているけれど(かなり割り切ったお友達!)(彼女がまたいいキャラで、とても好き)出て行った妻のことを忘れられず、新作もかけないでいる。
そんな三者がそれぞれに動き出し、愛を見出し、育て、または受け入れ、再びの感謝祭の日、青年は素晴らしい報告を口にする。


作家が出てくる物語が好き。
自分自身も物語を書くから勝手に親近感を持ってしまうというのと、そもそも作家という生き物が好きなのもある。
この映画の登場人物は、みんな可愛い。
妻を待ってる、ちょっとストーカーなお父さんも、お父さんのこと尊敬している娘と息子も。迷い迷ってうだうだしてしまうお母さんも。娘の彼氏も、息子の彼女も、すごくいい。ラストにラスティの彼女だけ来られなかったのは残念。でも天使はまたやってくるよ。そしてあのお父さんの息子なら待ってられるよ。
それにしても母親役の女優さんも、娘役の女優さんもめちゃくちゃきれい。彼女役の人も。目の保養にもなった気がする。
大きな山場はない物語だけれど、どの人も自然にそのままを流れているみたいに見えて、すごいなぁ俳優さんというのは、と驚いた。
あとそれぞれの家とか、台所とか、部屋が素敵だった。
つき

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