TakuYamamoto

悪徳の栄えのTakuYamamotoのレビュー・感想・評価

悪徳の栄え(1988年製作の映画)
3.8
22-249
DVD
昨日の帝都物語を観るにあたり、次はこれにしようと決めていた作品。
公開は帝都物語と同年。
実相寺昭雄の弟子こと小林浩一氏が、「裏 帝都物語」と称し、製作途中の帝都物語がエンタメ大作路線に変更され、近親相姦ものだったらしい岸田理生脚本が没になった実相寺が、改めて岸田理生の脚本で226事件を背景に帝都のフラストレーションを炸裂させた一本。

池谷仙克の美術も一部かぶってたり(時計だらけの廃墟とか)と正にあったかもしれない闇の帝都物語を夢想してしまう。

冒頭の食事会シークエンスは、神代辰巳の「女地獄森は濡れた」を想起させる(おんなじマルキ・ド・サド原作だから当たり前といえば当たり前)。
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