ある大学講師が、映画の中に自分と瓜二つの男を見つける。その俳優の名を突き止めて対面すると、2人は外見だけでなくあらゆる点で合致していた。彼らは、各々のパートナーも巻き込み奇妙な運命と対峙していく。
この映画の原題は「Enemy」であり、
邦題の「複製された男」は原作小説のタイトルからつけられている。
小説ではタイトルの通り、クローンがテーマになっているそうだけど、本作は一概にクローンともいえない描写となっている。
複製されたのか、されてないのか。
自分自身か自分以外か。非常に難解な創りになっている。
また、小説に無い特徴 で、時折蜘蛛が登場する。
蜘蛛は、「母性」を象徴する生き物として捉えられる。
浮気性の主人公と、もう間もなく母になろうとする妻。
欲望への葛藤を描いた作品。