冒頭のミシンをかける市江(中谷美紀)に降り注ぐ光が素晴らしい。作品全体に感じるあたたかさや懐かしさ、柔らかさを伝えている。
ピアノの旋律、画の美しさ、中谷美紀のつぶやくような声。どれをとっても上品で繊細。
古き良きものを慈しむ心と神戸の街の寄り添いが心地よい。
ゆったりとした時の流れがそう思わせる。
人生を共に歩むような私らしく居られる服が欲しくなった。市江さんに会いたいな…
劇中に出てくる「サンパウロ」という喫茶店は実在するらしい。彼女の食べたメニューはないそうだが余韻に浸りに行きたいと思う。