【何思ふ事もなく…🍂】
時折挿入される滝田ゆうのイラストが印象的。
売春宿で体を売る女達の生き様を描いたポルノ映画。宮下順子と蟹江敬三の独壇場である。
下町のロケーションの素晴らしさは言わずもがなで、神代辰巳らしくどこかリリシズムを感じさせる作品に仕上がっており悪趣味性よりもむしろ高貴さを感じさせるヒューマン・ドラマとなっている。溝口健二の名作『赤線地帯』のパロディのような趣きも。
日活ロマンポルノはエロいというよりも痛々しく苦しそうなSEXシーンがやたらと多く、本作もどちらかと言えば「生きていく辛さ」の方が「エロ」より勝ってるから困ったモノだ。ぜんぜんエロくないのが致命的。
この映画で抜こうと思っても、ぜんぜん抜けないだろうよ!。そこが今のAVとは決定的に違う。
ある意味、キム・ギドク作品にも通じる。