神代辰巳監督の2作目で日活ロマンポルノでの1作目(当時45歳)。同年度の「映画芸術」日本映画ベストテン6位。ちなみに同監督の「一条さゆり 濡れた欲情」が2位。撮影は日本映画を代表する撮影監督の一人、姫田真佐久。チーフ助監督は村川透。
うだつのあがらない青年がコールガールの洋子(絵沢萠子)に入れあげてトラブルを起こし逃避行する話。
個人的には微妙な評価の神代監督。その後の作品でも延々と繰り返す “歌”と”逃避行”の演出が本作で既に用いられている。いつも登場人物たちのぐだぐだと行き当たりばったりな破滅に向かう日々を描くのだが、役者に魅力がないと楽しめない。本作の役者にはあまり魅力を感じられなかった。夕日と海辺のショットは目が覚めるほど美しかった。
※絵沢 萠子のロマンポルノデビュー作(当時33歳)。