綺麗な添加物

不倫純愛の綺麗な添加物のレビュー・感想・評価

不倫純愛(2010年製作の映画)
3.5
交差する感情の複雑さ、映像の違和感、アイテムを使った暗示が好き。
気付かれないようにアイテムを要所に忍ばせてある辺り、神経質に進められる計画と、その発想が常軌を逸している雰囲気が出ているように思う。

不倫と純愛。それぞれの登場人物に当てはめようと思うと、みんなベクトルが違う。

やっぱり純愛じゃなく、不倫の人。
不倫することになって、複数へ純愛を向ける人。
不倫とはいえないけど、純愛ではなくなっていた人。
純愛を貫いた人。

トンネル、机の下、りんご・鉛筆・薔薇、ナイフ。

「揃いも揃って奇妙な体勢だなぁ」と思っていたら、フィクションの裏(下)には大切な過去があって、2人ともその過去を見ていたんだと、途中で気づいた。
空気読めない黄金比の解説は、最終的には、そのセットが最も美しいと言っているんだろうか。