さとう

ハミングバードのさとうのレビュー・感想・評価

ハミングバード(2013年製作の映画)
2.7
贖罪、、
主人公は何をしたかったのか。

軍法会議から逃げ隠れて暮らしており、最初は主人が長期不在の家に住んで、1人でもまともな人生を歩もうとアルバイトを始める。
現に、新しい人生を始めるんだって言ってた。

でも、アルバイト先の暴力問題を片付けた事をきっかけに、やばい仕事にも手を出していく。
そのうち「俺にはこれしかないんだ」って、、、いやいやあなた、アルバイトしてたやん、、、
でそのお金で他のホームレスにご飯おごったり、元?妻に金をあげたり、シスターにドレスを買ったり、、、

「いい人に思われたい」「でも自分がしたことは許されるべきことではない」「自分がしたことは間違ってはいない」「もう一度やり直したい」「でもやり直す権利は自分にない気がする」
こういった主人公の気持ちの矛盾を描きたかったのだろう、、、
そして「ハミングバード」が彼にとっては恐怖の対象でもあり、救いの対象でもあるのかと、、、、

で、シスターも似たようなもの。
だけど、シスター(過去編)本当に必要だったのか、それも疑問。
「バレエやってたら人生おかしくならなかったのに」としか受け取れない、、
シスター登場させるなら、徹底的に監禁でもして、彼を暴力から抜け出させようとするとかそういう役割ないと、、、
「だめよ」って言ってるだけじゃんシスター、、、
不条理な人生とか運命に抗うとか、そういう気概はほぼ無い登場人物たち、、、

主人公の矛盾を切なく描きたかったとしても、ストーリー上の濃淡があまり無いので感情移入しにくなった。
そして、オチが「俺は暴力にしか生きれないけど、正しいことをしたかった」。

、、、そこまで来たなら、暴力から抜け出してくれい!!!
不器用??かっこよかないわ!!!!
さとう

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