SaoriNishizawa

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のSaoriNishizawaのレビュー・感想・評価

3.8
「時に、誰も思いもしなかった人物が、誰も思いもしなかったことを成し遂げるんだ」
「あなたが普通じゃないから、世界はとてつもなく良い場所になったのよ」

この言葉が、
クリストファーからチューリングへ
チューリングからジョーンへ
ジョーンからまたチューリングへ
と渡った流れが好き。

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前情報一切無しで、
てっきり暗号をどんどん解いてくスリリングなお話かと思ったら、全然違った!
イギリス軍を勝利に導いた偉人伝のお話。

どおりで、前半ストーリーの展開が遅くて、ワクワクにかけるなぁ…と思ってたけど、元々伝えたいメッセージが別なゴリゴリのヒューマン系映画でした。

絶対に口に出せない秘密をいくつも抱えながら、
世のため国のために
愛と信念を貫いて最後まであきらめずにやりきる姿。
そして、人と違っていることは素晴らしいんだ、ということ。
それらを教えてくれる、想像以上に辛く奥深い映画だなと思いました。

チューリングの功績で戦争が数年早く終わり、1400万人もの人が救われた、という事実がすごい…
そんな功績を残しても、
当時では同性愛は重い罪にあたる。
この今との価値観の違いが苦しかった。

所々、女と子どもは弱者と表現されるシーンもあり(候補生として入室したキーラナイトレイを見ただけで、すぐさま秘書と判断する偏見や、女や子どもが乗った船というセリフ…どれもこれも時代背景を感じざるを得なくて悔しくなった)
男女格差や同性愛への軽蔑が強い時代だったのだと痛感した。
4万9000人も同性愛で罰せられたなんて、今の時代考えられない。
でも、チューリングの信念が、
ここでも時代を変えたと言えるのではないでしょうか。


ハラハラドキドキしたくて観たけど、
違う発見や学びがあって勉強になりました。

コンピュータが今この世にあるのも、
多様性が受け入れられるようになったも、
戦争があってナチス軍があって暗号があってチューリングや解読者が居たから。

一つ一つの出来事や人が未来をつくっている。
何も無駄なことや無駄な個性なんてない。

そう思える価値の高い映画だなと思いました。
SaoriNishizawa

SaoriNishizawa