ナチスの暗号解読に成功し、戦争を勝利に導いた影の立役者ながら、のちに同性愛者として罪に問われた天才数学者アラン・チューリングの生涯を描いた悲しくも切ない物語。
実話のようですが、私はアランのことは知らなかったので歴史の勉強になりました!
こうした映画で歴史に埋もれた人物が脚光を浴びるのは素晴らしいことだと思う。
アランの少年時代が並行して描かれて、彼の人間形成の一端を見ることが出来るが、このシーンがなかったら高慢で不器用な彼に対して共感はできなかったかもしれない。
暗号を解読しても、大戦の勝利によってより多くの人を救うために、一部の人を見殺しにせざるを得なくなるところは、国家の冷徹さを感じるとともに「正義」とは何か?という哲学的な問いを感じました。
そして、彼が暗号解読のために開発したマシンこそが現代のパソコンの原型となったもので、彼はパソコンの生みの親だったんですね。
彼は青酸カリ入りのリンゴを齧って自殺したそうですが、アップルのマークはそれにちなんでいるとかいう説もあるそうです!
「時として、誰も想像しないような人物が想像できない偉業を成し遂げる」