コリドラス

十二人の怒れる男のコリドラスのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.8
ずっと観たかった作品をようやく鑑賞しましたがこれは傑作!面白かった!

アメリカの民主主義の素晴らしさを具現させるとともに集団浅慮や同調圧力といった行動経済学的な知見も得られ、且つ会議室だけのやり取りでここまで引き込まれるいうすごい作品でした。

12人の陪審員が会議室で18歳の少年の犯した殺人事件について議論を戦わせていくわけですが、なかには議論すらする気がない人間も混ざっていたりして、そんなメンバーがどうやって全員一致の評決まで辿り着くのかが見どころです。

自分の損得には全く関係ない議論は得てしていい加減な結論(集団浅慮)に陥ってしまうことは会社の会議なんかでもあるあるなんですよね。

疑わしきは罰せずという民主主義の基本を貫き、ひたすら真実を追求するヘンリー・フォンダがカッコよかったです。

自分も他者に流されず、信念を持って誠実に物事に向き合おうと改めて思いました。

本作は現代でも人事研修などのケーススタディでも使われているそうで、様々な知見が得られる本当の良作でした!

「個人的な偏見を排除するのはいつも難しい。
しかも偏見は真実を曇らせる」
コリドラス

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