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薔薇いくたびかのchiyoのレビュー・感想・評価

薔薇いくたびか(1955年製作の映画)
3.0
2015/8/7
大映がオールキャストで送る、純潔をテーマにしたメロドラマ。弓子演じる若尾文子、光子演じる南田洋子が、互いを受験番号で呼び合う序盤こそ楽しめるものの、中盤以降は村社会の男尊女卑な風習、過度な女性への純潔の強要に辟易とするばかり。また、弓子が自分に非がなくても自分を責めてしまうような子で、ひとりだけが我慢をして周りに振り回されている感じ。特に、弓子に結婚を迫り「あし入れ」する先となった、船越英二演じる市岡が本当に鼻持ちならない。また、弓子が想う根上淳演じる真一郎も、勝手に期待して勝手に裏切られたと弓子を非難し、こんな真一郎なんて見限った方が良いんじゃないか、と個人的には思った。擦れ違いものは嫌いではないけれど、あまりにも弓子が不憫すぎる。京マチ子や市川雷蔵、勝新太郎等、主役級の俳優を一度に拝める楽しさはあるものの、この映画内容にしては尺が長すぎ。
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