ビッグ・アイズのmamiのネタバレレビュー・内容・結末

娘と絵がマーガレットの大事なものだった。それは最初の夫から逃げた時画材を詰め込んだ鞄と小さな娘の手を引いた時点でわかっていた事だったと思う。
自分の富と名声の為に妻の書いた作品を自分のものだと言う背景には60年代、女性の権利が弱かった事もあったのかな。夫ウォルターがマーガレットに無理強いさせて半ば軟禁して描かせ、描かせた絵は自分の魂だと嘘ばかり並べ、挙句には評論家にこき下ろされたくらいで妻と娘を燃やそうとする―――そんな行動に出てしまうウォルターを1mmだって理解出来ない。
最後には、最初の夫から逃げた頃より大きくなった娘とやっと取り戻した絵を持って裁判所を出てくるマーガレットに、やっとこの人は自分の絵と娘と人生を歩めるのだなと安堵した。