方眼

砂漠の流れ者の方眼のレビュー・感想・評価

砂漠の流れ者(1970年製作の映画)
4.3
1970 年”The Ballad of Cable Hogue”。ベトナム戦争真っ只中の、厭戦気分が反映されているとも言える、アウトロー西部劇。復讐、聖なる娼婦と西部劇の主たるモチーフは出しながら、砂漠をさまよったり、水場を作ったり、ヒルディとだらだら過ごしたり、話が停滞する時間にこそ描くべきものがあるという演出。ケーブル・ホーグ役のジェイソン・ロバーズは、最初は意気地なしに見えて、土地の権利を買うところではかなりのバカに見えて、復讐まで至ると怜悧な男に見える、うまい役者。ヒルディの顔がコケティッシュで歌も下手。しかもその歌もダサくて(ホーグは良いと回想しているが)、結果、映画全体がかわいい作風になっている。
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