Larx0517

しあわせの帰る場所のLarx0517のレビュー・感想・評価

しあわせの帰る場所(2008年製作の映画)
3.7
家族ほどやっかいなものはない。
何より大事だからこそ。
言い換えるな、面倒でも愛しているから。

独善的、独裁的な父。
家族、親は選べない。
「この家、サイテーね」

ポーチに入らず、わざと濡れる。
すごくよく分かる。
自傷行為により、罪悪感を負わせたい。
「あなたのせいで、僕はこうなってしまった」
無言の復讐。

親も完璧ではないのだ。
完璧であるべきだと、子供は思うが。

母の死後、完璧な母の秘密を知る息子。
「ありがとう」
と、「彼」に言う息子。

そして父になる息子。

細かいエピソードから、人物像を浮き上がらせ、2つの時系列を交錯させる、脚本兼監督の手腕が冴える。
それを体現する、確固たる演技力の俳優陣。

誰もがどこかのシーンや誰かに心を寄り添える。
家族がいるなら。
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