Larx0517

ゴッド・オブ・ウォー 導かれし勇者たちのLarx0517のレビュー・感想・評価

2.5
原題Black death、黒死病。
つまりペスト。

ショーン・ビーン、エディ・レッドメイン共演。
さらに『ゲーム・オブ・スローンズ』の「紅の女」メリサンドル役のカリス・ファン・ハウテンがハマり役とも言うべき魔女役。
(今作でも紅のドレスを着ている)
これだけで見る価値があると言いたいところだが。

どこまでが史実に忠実なのかは分からないが。
ペストマスクと言われる、奇妙なクチバシのついたマスク(そこにハープを入れ吸う息を「浄化」できると信じていた)を被った医者が出てくるなど興味深い。

神は細部に宿る、ではないが、すべてが大味。
登場人物の描き方に深みがなく、このキャストを活かしきれていない。
約100分という尺なら、もっと詰め込みができたはず。
カメラも、突然手持ちで手振れで臨場感を煽ろうとしているのも空回り。

後味も良くない。
「神の名の下に」でやっていることが、彼らが言う魔女がやっていることと何が違うというのだろうか。
それを戒め、自戒しているようにも見えない。

さらにそれに追い討ちをかけるのが、邦題とこのDVDのジャケット。
(日本では劇場公開されていない。一応確認したが、もちろんオリジナル英語版は違う)
あきらかに誤解させようとしている。
日本発売元の配給会社は、自分の首を絞めていることに気づかないのだろうか?
映画を愛する者として、怒りよりも哀しくなる。
Larx0517

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