クマーティKST

メイズ・ランナーのクマーティKSTのレビュー・感想・評価

メイズ・ランナー(2013年製作の映画)
3.2
試写会にて鑑賞

予告でかなりおもしろそうだったので期待していた。
すでに三部作の一作目と決まっているらしい。

目が覚めると巨大な迷路(メイズ)囲まれた謎の場所。
迷路は毎朝扉が開き夜になる前に閉じる。毎日迷路の構造は変わる。
どこから来たのか、なぜここにいるのか、自分が何者なのか、この迷路の先になにがあるのか、まるで分らない。
「迷路に隠された秘密とは?そしてランナーたちの運命は?
あらゆる予想を超えた衝撃のクライマックスが待っている――。」


うん、『CUBE』とそっくりだ!!笑
『CUBE』の大規模版だ!と想像して見に行きました。


結論から言うと期待はずれ。
『CUBE』の大規模版という印象は変わらない。
それにグロさを抜いて、ホームである場所と時間制限を加えた感じ。


ネタバレに注意してよくなかった点とよかった点をあげていく。

○よくなかった点

・「予想を超えた衝撃のクライマックス」がない笑
 ある程度予想通りで、「やっぱりそういう感じね」と思えてしまう。致命的。

・予告の通り迷路内でロボットのような敵がでてくるが、その敵との戦いがお粗末すぎる。
 あんな激しく強いロボットにそんな棒だけで、そんな動きだけで、生き残れるの?と疑問に感じてしまう。説得力がない。戦術に工夫があればおもしろかったと思う。

・攻略が簡単すぎる。CUBEのような謎解きや工夫はほぼ無し。急にあっさりと攻略できてしまう。攻略できた理由も説明不足。

・展開に説得力がない。何度もインパクトのある展開が続いて観ていて飽きないのはいいけど、なんでそんな仕組みになっているのかがまったく説明されない。(後の2作で説明するつもりなのかもしれないけど1作目見た時点では腑に落ちない。)
 
○よかった点

・世界観。 おそらくこの映画を見るのはこの世界観に惹かれた人がほとんどだろう。あらすじを見て『CUBE』に似てるにしろおもしろそうだと感じる人は多いはず!

・ランアクション。 戦闘シーンや迷路攻略はお粗末だけど走るシーンだけはかなりよかった。迫力もあり、動く壁をすりぬけたりと逃げ方もなかなかおもしろかった。
 
・キャスト。 無名も含め若手俳優がほとんどだけど、それぞれいいキャラしていてよかった。

 ◇主人公トーマス(ディラン・オブライエン)、いい走りっぷり笑 自分が何者かということを考え苦悩するシーンもよかった。
 ◇ヒロイン役カヤ・スコデラーリオ、なかなかかわいい。パイレーツ・オブ・カリビアン5のヒロインにも抜擢されたらしいので今後注目!
 ◇ニュート役のトーマス・サングスター君は唯一知っていた俳優。『ラブ・アクチュアリー』のかわいかったサムがこんなにイケメンになってるなんて!!日本で言う神木龍之介みたいな感じ。今後も応援していきたい。
 ◇ギャリー(ウィル・ポールター)は『スタンドバイミー』のクリスに雰囲気そっくり!
 ◇チャック(ブレイク・クーパー)は『グーニーズ』のチャンク!笑

 この映画では無名だけど今後有名になるような人もいるかもしれないので期待したい。

あと細かいけど気になったのは公式ページ等にあるあらすじが少し間違ってる。あの場所に送り込まれた人間を全て“ランナー”と表現しているけど、実際は“ランナー”はあの中のほんの数人。その他は農業だったり違う役割を持った人達。
“迷路はその構造を変化させ、二度と同じ道順は出現しない。”これは違うと思う。


三部作の1作目ということで、まだまだスッキリしない終わり方だけど、ある程度の真相は明らかになる。
ここまで出しちゃってあとの2作どうするのってくらいです。
今後どういう展開にすればおもしろくなるのかまったく想像できないので、(あまり期待できないけど)そこを楽しみに次回作も見てみようと思う。
もしかしたら三部作見終わって全ての謎が解明されたらそこにつながるという意味でこの1作目もおもしろいと感じるかもしれない。