カレーをたべるしばいぬ

都市伝説物語 ひきこのカレーをたべるしばいぬのネタバレレビュー・内容・結末

都市伝説物語 ひきこ(2008年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

昨今流行りのアナログホラーともまた異なる、不気味の谷系統の恐怖が全開に魅力的なCG作品。人っぽい何かが人らしくない動きをする不気味さと、大人も容赦なく襲われるという望み薄な感じが素晴らしいが、いかんせん尺が短くて釈然としない部分も多い。ただそれは話に膨らみを持たせようとした結果の副産物だと思うので、寧ろ評価点かもしれない。時系列に幅があるので、その辺の雑な都市伝説系映画より楽しい。
全編を通して平成感満載の嫌~な空気が流れている。昼間でも薄暗い。夜、古い公団、エレベーター。怖いですね。

ひきこさん自体は非常に暴力性の高い都市伝説であり、子供がグズグズになるまで引き摺り続ける女という内容。怪異化の原因はいじめともひきこもりとも言われており、復讐が原動力の口裂け女等と同様に怨霊っぽい性質を持っている。抗いようのない酷い暴力が子供の恐怖心には刺さりまくる。
雨の日に橋の上から河川敷を歩く女を見かけて目が合ってしまうという出会い方がよく描かれる。

2000年代ってこれ系の都市伝説が割と流行っていて、ゴールデンタイムの特番とかで普通に怖い再現ドラマが流れていた記憶。お手軽にトラウマを植え付けてくるのやめてほしかった。口裂け女やテケテケといった往年のモンスターもそうだし、犬鳴村やくねくね等2ch発祥の奇譚もこの辺から。