のうこ

リヴァイアサンののうこのレビュー・感想・評価

リヴァイアサン(2012年製作の映画)
5.0
いったい何が起こっているのかわからない。映画の冒頭からなにが起こっているか分からない。ただものすごい映像と音がせまってくる。この映画もちろん映像もすごいが、音もすごい。水の中に浸かったり出たりするときの音がすごくリアルに感じた。そしてカメラが主観的に捉えた人間、魚、鳥。とくに一番最後はやばい。もう画面を縦横無尽、上下左右反転して迫ってきて、ものすごい腹の底に響くようななにかの鳴き声のようなもの。うわー怪物だー。リアルな人間的視点、魚的な視点、鳥的な視点がごちゃまぜになり、ひとつになったのがこの映画で、それはグロテスクであり、美しくもあり、見ている人の根源的な恐怖を呼び覚ます。また忘れてはならないのは、商業漁業のリアルさ、過剰さである。ちょっと思ったのは長回しがちょっと極端な部分があってそれが気になった。ん?ちょっと長すぎない?って思うところが多々あった。まあ、それがリアルといえばリアルなんだろうが。現実の世界ではカットもクソもない。
のうこ

のうこ