『病人だって恋をしてもいいでしょう?』
難病を患っている男女が出会って恋をする物語、だけではない。
生きるということ、死を受け入れ闘うということを湿っぽいお涙頂戴物語にしないで、痛いほど真っ直ぐに描いた作品。
アムステルダムのレストランでシャンパンを乾杯するシーンが好きだ。
シャンパンは星の味、夜空の星がボトルに詰まっているという表現が素敵。
アンネの日記の部屋では急な階段で彼女が倒れないかヒヤヒヤした。
教会での生前葬のシーンは友人から愛されているなと感じた。
ふたりの会話からお互いを思いやる気持ちが痛いほど伝わってくる。
残された時間の少ない彼らを支える家族も友人も辛くて苦しいだろう。
しかし、悲壮な感じはなく共に闘う姿勢に胸を打たれた。