coco

海月姫のcocoのレビュー・感想・評価

海月姫(2014年製作の映画)
4.1
天水館にはオタクでニートな女子が集い、住人は皆男を必要としない人生を送っている。自らを尼〜ズと称す彼女達は、オシャレ人間や真っ当に働く成人に対して極度に人見知り、石化し、逃げ出し、引きこもる。
クラゲオタクの月海と女装趣味の蔵之介が出逢い、蔵之介が天水館に出入りすることで尼〜ズの面々に変化が起こり…。

と、ストーリーは何だっていいのですがとにかく楽しい世界に出来上がっていて画面に可愛いが溢れています。

能年玲奈ちゃんの、素材は良いのにもったいないなあっていうオタク女子役がぴったり。
蔵之介の魔法で可愛くメイクアップされた姿が本当に可愛くて、蔵之介をドキッとさせるのに説得力十分。

そのドキッとした蔵之介の表情も、完全に男の顔が出ると言うか…。それまで自然に女装していたのが一瞬不自然と感じるような表情を菅田将暉さんがするんです。
そもそも自然に女装をしているのが凄いんですが、ときめく一瞬でちゃんと男の顔をしてるこの表現力って凄いことじゃないかしら。

画面毎にいろんなオシャレを楽しむ蔵之介は地味な女子に囲まれているので、菅田将暉さんが紅一点のように華やかです。
裸で寝転ぶ姿は饑餓レベルに細く薄く、ここまで役作りに身を削ってるからこそ、このモデル体型の女性の役が出来るのかと感嘆。

同じ2014年の作品『そこのみにて光輝く』でも池脇千鶴さんと菅田将暉さんが出ていますが、千夏と拓児感がなさ過ぎて、何でもできちゃうこの2人がたまりません。

そしてラストのショーの場面。
飯嶋久美子さんが手掛けるキラッキラのドレス、この場面だけ切り取って何度でも観たいくらい。
主題歌、挿入歌のセカイノオワリもいいですね。
coco

coco