OASIS

マジック・マイクXXLのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

マジック・マイクXXL(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

男性ストリッパーとショービジネスの世界を描いた人気俳優チャニング・テイタムの自伝的映画「マジック・マイク」の続編。
製作総指揮は前作同様スティーブン・ソダーバーグで、監督はソダーバーグ作品でプロデューサーを務めて来たというグレゴリー・ジェイコブス。

内容はあまり覚えていないが、確実に前作よりも面白かった。
監督はスティーブン・ソダーバーグから変更になっているが、完全に良い方向に作用している。
まず、前作にあった変な暗さが全く無く、ぶつ切り編集によるおあずけ感も薄くて1シーン1シーンを丁寧に見せてくれる。
何より、舞台が拡がった事により演出が分かりやすくド派手に進化していて小さなクラブでクヨクヨと悩んで燻っていたあの前作は一体何だったのかと思うほど。

舞台はマイクが引退してから3年後。
家具職人として働いていた彼の元にかつての仲間達が再び集まり、ストリッパーの世界大会を目指すという内容。
クラブに縛られていたメンバーが、世界という大きなステージに向かって飛び出して行くロードムービー的な前半は、フードトラックの車内が雄の匂いでムンムンと噎せかえっていそうで漢スメルが画面から伝わって来る。
下ネタも当たり前に激しくなったものが飛び出すし、道中の売店で女店員に向けて踊るダンスではめちゃ糞笑ってしまった。
この監督、ソダーバーグよりも全然エンターテイメントの才能があるのではないかと思う。

パフォーマンスも進化し過ぎていて、SEXとの違いはもはやチンコが挿入っているのか挿入っていないのかというだけである。
顔面騎乗、駅弁スタイル、騎乗位、バックなどでズッコンバッコンと割と真顔で腰を振り続けるオトコ共に対して、受け身でそれを浴びせ続けられるオンナ達は恥ずかしさと嬉しさが入り混じった表情で赤面する。
そのリアクションが演技なのか素なのかわからないが、感覚的には1試合終わったくらいのテンションだろう。
男性目線としてはそのリアクションが楽しみ所であると思う。
あとは妙にぽっちゃりした女性が多いのも特徴だが、その巨体をお姫様抱っこしてしまうくらいだからさぞかし鍛えているのだなと想像させる為にあえてそんな子達ばかりチョイスしたのだろうか。

司会者がエリザベス・バンクスという事もあって、クライマックスのパフォーマンスは「ピッチ・パーフェクト」的な構図だった。
主人公達の出番だけで大会が終わってしまうのでは?と思うほどラストのステージがたっぷり時間をかけ過ぎな気はするが、一人ずつ見せ場を順番に見せて行くので仕方ない構成だとも言える。
「女子がアカペラなら俺たちは自慢のマイクを使うぜ!」と言わんばかりに股間のマイクが大暴れしていた。
彼氏に内緒で観に来たという後ろに座っていたOL風な女性二人も、今頃は彼氏のマイクでマジックにかかっている事だろう。
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