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イントゥ・ザ・ストームの3110136のネタバレレビュー・内容・結末

イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

まず台風15号の被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。

「竜巻×POV×父と息子」映画です。
※今回正確にはPOVだけではなく、車載カメラ視点や監視カメラ視点もあります。このレビューでは、それらも含めてPOVと呼ばせていただきます。

「竜巻」は最近日本のニュースでもたまに見かけるようになりました(気がします…)。それでもまだまだ日本人の竜巻に対する印象と、アメリカ人のそれとでは全然違うんでしょうね。アメリカでは、竜巻は日本よりも脅威として認識されているんだろうな、と想像します。

同じ竜巻を扱った映画だと「ツイスター」を思い出しました。ツイスターが1996年、本作イントゥ・ザ・ストームが2014年。20年近く経っていますが「竜巻の謎を解き明かそうとする人々」を中心に映画が作られているのは変わりません。

一刻も早くテクノロジーなどにより、自然災害の被害者がなくなればいいと思います。最近では「ウェザーテック」という言葉もあるくらいで、ITを使った天候予測などもかなり進化しているようですね。話がそれました。


本作では、大きく4つのグループに分かれて話が進行していきます。竜巻を追いかけ撮影をしようとするチーム。高校の教頭先生の父と息子(弟)。息子(兄)と同級生の女の子。そしてユーチューバーの2人。ユーチューバーって映画に出てきたのを見るのは初めてかも。時代ですね〜。

ストーリーは結構シンプル。竜巻を中心としたピンチを乗り越えていく。ハラハラするシーンは大きく2つでしょうか。
1つ目は息子(兄)を助けるシーン。水位がどんどん増えてきて、タイタニックばりに息苦しい。弟が起点を利かして、無事救出なるかと思いきや、もう一捻り。ナイフが重要なアイテムになります。この映画は父と子の物語でもあり、ナイフはとても重要なアイテム。息子を一人の男として認めた事が伝わってくる。
2つ目は排水溝のシーン。撮影チームのリーダーピート、彼は竜巻の目を撮影するためにずっと竜巻を追いかけていました。排水溝に逃げ込んだ後、みんなを助けるためだったのか、竜巻と相対するためだったのか、排水溝から出ていきます。排水溝の格子を塞ぐため。竜巻の勢いは凄まじく、車ごと吹き飛ばされてしまう。そして最後に撮影することができた。竜巻の上へ抜けたすごく長く感じる一瞬、天空の静けさ、神々しさは良かった。ピート、報われて良かった。

全体的に竜巻の迫力が凄い!神々しい。自然の驚異の前では人間なんてちっぽけです。ジェット機も飛ばされる竜巻の威力。竜巻自体の映像も凄いし、竜巻が通った跡も凄い。あれはどこまでがCGで、どこからがセットなんでしょうか。


ちょっと気になったのは、POVという手法、これ必要だった?POVは「撮影している」事が不自然じゃない設定が必要だと思っています。で、本作は不自然な(箇所が多い)気がします。
竜巻から逃げてる時に撮影します?命の危険が迫っている時に。地下に閉じ込められて、水位が増している時に撮影します?遺言を撮るのはまあ分かりますが…。
と感じると、ちょっと白けてしまうんですよね〜。(臨場感があって良かった、という人も多いようなのでそれぞれなのかな。)

ストーリーも見せ場も悪くないのですが、POVじゃなかったらもっと映画に集中できた気がする。
POVが多いんですが、時折POVじゃないのもあり、なんか中途半端感が出てしまって、だったらPOVじゃなくてもよくね?って思いました。
なんか手段と目的が逆転してしまってるというか…。

POVだけちょっと気になりましたが、それ以外はとても良かったです!90分くらいですがテンポもよく内容は色々詰まっている。場面の切り替えもストレスなく、すぐに見終わる感じでした。
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