題材が好みなだけに、他の監督が撮ったものを観たかった。
場面がぶつ切りで毎回ひと呼吸置いちゃう感じがテンポを悪くしてるし、ビーチボーイズの音楽も使い方が雑に思えてしまう。
肝になる父親との確執も結構急ぎ足で闘病シーンがメインだったのでもう少し丁寧に過去を描いて欲しかったなと。
それでも初期の名曲が慌ただしく流れるオープニングはテンション上がるし、主人公を演じたポールダノとジョンキューザックは凄く印象的な演技を見せてくれたので満足はできた。
苦悩を表現する際に使われる主人公の脳内に響く不安を煽るようなBGMがそのまま主人公が作り出す曲に反映されていくところなんかは面白くて、ペットサウンズのレコーディングシーンは凄くリアルだった。
「50回目のファーストキス」や「陽だまりの彼女」ほど効果的ではなかったがラストに流れる名曲“wouldn't it be nice”はやっぱり心にきた。
名曲ってやっぱり映画館で流れるとテンション上がるね。
でもやっぱり、他の監督で観たかったかもなあ。