しげ

フューリーのしげのレビュー・感想・評価

フューリー(2014年製作の映画)
2.3
期待していただけに、残念です。この映画、全編に渡ってすべての人物が取るすべての行動に確固たる動機が伴ってないんです。最たる例が、ブラピが十字路での戦闘の為にフューリーに残る決断をしたこと。さらに部下がそれに賛同し共に戦うことを決断したこと。極めつけは、十字路での戦闘後、ドイツ兵がフューリーから脱出した兵士を見逃してあげたこと。これらの行動は結果だけみると感動的なのかも知れませんが、それに至った感情のプロセスがあまりにも弱い為、どうしても「えっ、なんで?」と思ってしまう。うまい監督なら、もっと行動に説得力を持たせてくれるはずです。
あと、さすがに十字路にドイツ軍が到着するのが遅すぎ。すべての映画のすべてのシーンにリアリティは求めませんし、むしろ多少のご都合主義がいい方向に働く映画もあると思います。しかし、これはそういうタイプの映画でしょうか。つまるところ、ハートロッカーにもプライベートライアンにもブラックホークダウンにも遠く及ばない駄作だと思いました。
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