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フューリーのwarderbrothersのレビュー・感想・評価

フューリー(2014年製作の映画)
3.7
日本人目線の感想を言うと
「勝てば正義、負ければ悪」という事実を再確認させられました。
Furyの乗組員たちの行動を確認すると
①丸腰の相手をも容赦なく殺す
②制圧地の女性と性行為
③負けが決まったあとの道連れ行為

①には単なる恨みしかありません。
②は強姦ではなく恋愛感情があり合意の上のような描写でしたが、敵国の兵士を相手を見ただけでも恐怖心による服従関係が成り立っていました。そんな状況で性行為を求められれば応じることしかできないでしょう。(ノーマンの人柄が良いのは確かですが)
③は言うまでもないと思います。ノーマンに関しては最後ドイツ兵士に助けてもらっておきながらも道連れを試みました。(味方だったので未遂に終わる)

ここで確認したいのが、①〜③の事実は終戦後日本が非人徳的行為をしたと非難され続けてきた行為です。(特に②は今でも、)
戦後の国際裁判でもそれらが理由で処罰された日本人が多かったはずです。cf.「明日への遺言」
それと同じ行為をしながらも非難されない戦勝国アメリカ
ナチスは邪悪だというレッテルを貼り、自らの罪をもなすりつけているようにも思えます(投影)。

それらのことを再確認させられた点とスリル満点の戦車での闘いにおいては優れた作品と言えますが、どうしても個人的にはドイツ人女性との恋愛ごっこがひっかかりました。
この映画を通して戦争そのものが悪だという事実が多くの人々に伝わりますように。
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