「蒼ざめた官能」「マルティナの住む街」のダニエル・サンチェス・アレバロ監督のホームドラマ。
複数の三角関係あり、家族の形とは？を考えてしまう内容で衝撃もあったが、カラッと明るい。
スペイン映画おなじみの人気俳優共演。

よりによって2010年南アフリカW杯決勝の日に結婚式をあげる一番下の弟のために実家に集まった兄4人。

2010年W杯はスペインが優勝した大会。
国中がソワソワし興奮しているそんな日に結婚式するだけでも皆が心ここにあらずだが、5人の兄弟、父親、婚約者など集まった場所で思わぬ事は起こるわ、衝撃的秘密が明かされるわで、家族崩壊になりかねない話だが、ドタバタコメディ的雰囲気で乗り越えていく。

5人の兄弟は皆個性的で、性格もバラバラ。だから上手く行ってるとも言えるかも。
でも、それが…。その秘密、黙っていればよくない？と思ったのは私だけじゃないと思う。
公にできないならそのまま誰にも言わなければよさそうなもんだが、一人で抱えきれなかったんだろう。

ワールドカップ決勝はほとんど時間経過の目安としか機能してなかった気がするが、家族コメディにスペイン人にとっては欠かせないサッカー(しかも最高のイベント)を混ぜたのは良かったのかもね。

「蒼ざめた官能」で兄弟を演じたキム・グティエレスとアントニオ・デ・ラ・トレとお父さんを演じたエクトル・コロメが本作でもまたお父さんと兄弟(5人兄弟のうちの2人)役で共演、ロベルト・アラモが障害を持つ弟役、ラウール・アレバロはカメオ出演レベルの贅沢な使い方だった。

またしてもアントニオ・デ・ラ・トレのきれいな蒼い目を劇中で話題に出すダニエル・サンチェス・アレバロ監督、しかも今回はそれがちょっとした伏線ぽくなっていた。

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