トンボーイ

バクマン。のトンボーイのネタバレレビュー・内容・結末

バクマン。(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

(邦画で)久々の当たりでした。

イントロダクションで引き込まれましたね。なるほど、漫画やジャンプをよく知らない人でも最低限の予備知識を数分で与え、なおかつ物語に客を引き込む演出に「うまいな~」と内心賞賛してました。

常に画面で何かが起こっているのも良かったです。(それを映すカメラワークも)主人公たちが話しながら歩いていても、背景で人々の日常を映されていて飽きさせず、加えてその起こっている事が後々伏線になるのも良い演出だと思いました。(高木が真城を廊下を歩きながら説得している時の廊下で色々している生徒とか)

ペン入れの音をSEやBGMにするのも良かったですね~
線を入れてる場面とかとても気持ちがよくて
(実は音フェ チなんです はい)
音楽の使い方も良いですね(体育館でネタを思いつくところ)

漫画を描いているシーンも視覚的にあんなに楽しいものとは思わなんだ。

原作を読んでいたので、だいたいの流れは予想できましたが、物語にきちんと高低差があり、楽しめるようになっていて、キャラクターの人物像もはっきりと描かれているので物語に没頭することができました。

難点を示すなら終盤の真城の博打とヒロインですかね。
過労で倒れた後の展開、真城が本当の意味で”漫画家”になる場面なんですが、ここで僕はまじめに「編集は全力で主人公を止めろよ」突っ込んでました。執念というか狂気に近い気持ちで漫画に向かうのは「自分がどうなろうが勝ちたい」という格好いい姿勢なんですが 、と同時に”努力 友情 勝利”のために過労が美化されるのはちょっとな~と考えました。野暮ですかね。

ヒロインに関しては個人的にキャラクターにあってない気がしました。なんでしょうね。笑顔が可愛くないからだと勝手に思ってます。

全体的に非常にテンポがよく、楽しみつつ、創作を志す人なら熱くなれる物語だと思います。エンドロールも洒落てますし
サカナクションのEDもとてもよくあってます。

バクマン。、日本だからこそ描ける映画だなと思います。
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