あでゆ

ターミネーター:新起動/ジェニシスのあでゆのレビュー・感想・評価

2.7
2029年、ロサンゼルスでは人類抵抗軍が人工知能による機械軍との戦いに終止符を打とうとしていた。1997年、機械軍による核ミサイルで30億人もの命が奪われた“審判の日”以来の悲願がかなうときが目前に迫る。一方機械軍は、抵抗軍のリーダーであり、驚異的な力を持つ予言者ことジョン・コナーを生んだ母サラ・コナーを亡き者にすべく、1984年にターミネーターを送り込み……。

「お前は消された時代の遺物だ」
アイデアは悪くない。アクションシーンも悪くないんだ。だけどそんなに面白くない。
明らかにターミネーターシリーズのメタ的な解釈として再構築された本作は、何度繰り返しても抜け出せない皮肉的なループを題材にする。だからカイルリースと子供を生んで死を見届けることをサラ・コナーは迷うし、ジョン・コナーは既に人類を救うことを諦めている。この辺のシリーズやリブートを繰り返すっていう事自体を問題提起にしてる感じはとても良いんだけれど新たな設定が存在する。
何度もループしてるうちに時間軸から外れてしまったから、実際未来変えたとしても全体にそれが影響するわけではないらしい。でも、じゃあ全部意味ないよね?ここで争われてること全部意味ないじゃんっていう気になってしまう。だから本作でやってることってホントどうでもいいんだよな。実際ラストでスカイネット死んでなかったのもあるし。

というかそもそも、ジョン・コナーが敵になったのなら、二人が子供産まないという選択をするはずなので、ジョン・コナーは敵になった瞬間に消えるはずなんだよなとか思った。あとジョン・コナーがなんか従来の液体金属から砂鉄の集まりみたいなものにアップグレードされた敵になってるんだけど、磁石に弱いっていう弱点が目立って前より弱い感がすごい。

前半ちょうど一時間はT1とT2の明確なパロディになっているんだが、この辺は正直結構面白かった。カイルリースが来る前に面倒事は抜きにして戦いは始まっているというのも面白いし、T1000がくることがわかってるから倒すシステムを既に組み立てているっていうのもなるほどなと思う。
ただ後半は結局いままでとやってることが変わらなくて、二時間の中に三体敵詰め込んだだけでシナリオは何も変わってねえなっていう感じしかしなかった。
まあ続きは観たいとは思わない。サラ・コナーが可愛かったのは収穫ですが。
あとあの音楽とか名シーン名台詞の使い回しはもはやコメディとしか見れないわ。
あでゆ

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