2015年公開。 監督・脚本はアンドレイ・ズギャギンツェフ。
原題は「リヴァイアサン」。
つつましく暮らしてる一家が、土地を悪い市長に奪われて抵抗するも権力の
恐ろしさを食らわせられる140分、なお話。
権力と宗教というヘヴィー重い題材を正面から投げつけてくるのだが、意外とテンポはいいし、先が気になる展開だったりして結構楽しめた。
『父、帰る』はすごくスリリングで緊張感とスピード感がある作品で大好きだったのだが、その後の『ヴェラの祈り』はタルコフスキーっぽくて映像がキレイなんだけど、かなり退屈だった。 今回もタルコフスキーっぽさは健在なのだが、少しポップにして観やすくした印象。
クジラの巨大な骨とか、朽ち果てた舟なんかの映像がかなり印象的だし美しい。ロシアの田舎の方らしい景色もかなりいいです。
権力の、そして人生の理不尽さというかままならなさをぶつけてくる作品でした。