まず僕はドラン映画をどちらかといえば否定的に見てしまう節があることを先に明言しておきます。
どういう意図があったにせよ、あの画角はかなりキツかったです。おそらくキャンバスに見立ててあのサイズにしたんでしょうけれど、人物の映し方がバストショットが多くて単調になるだけでなく、人物以外の空間が狭くなり引き締まると同時にルーズさがない。カメラをゆっくりパンしても物の情報が早く流れてしまう。いっそのことカメラを動かさずにすべてのカットをフィックスにして繋いでいった方が良かったんじゃないかと思いましたが、それもあんまりですしね。とはいえ、監督が絶対に撮りたかったであろうシーンでは、このサイズが非常に効果的であることは否めない（三人で携帯で写真を撮るところや拘束衣で電話を掛けているところ）。また、物語が開けたときに画角がビヨーンと伸びる演出も、まあまあ良かったです。ラストでドアに向かって走っているときにサイズがビヨーンとならなかったのは、そういう意味での演出だったのか気になるところです。
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そうする他なかったことにより受ける悲しみ的なストーリーが大好物ということもあって、その点については大満足です。あと、お母さんとスザンヌクレマンのMILF感がパナいなって思いました。
