インダスの大地

Mommy/マミーのインダスの大地のレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
4.2
(記録用)ADHDの息子とその母親と先生(隣人)のお話。 
息子スティーブはとんでもないヤンチャボーイで、すぐ殴るわ暴言吐くわ火はつけるわで、シングルマザーのダイアン一人ではとても面倒見切れないのでは?と思わせる。
(※この映画の中では障害児の育児放棄をして施設収容することが法的に許されている)
そして母親への偏愛(執着)が凄い。序盤二人が並んで歩く時のスティーブの距離感に注目。めちゃめちゃ近い。他の男といちゃつこうもんならとんでも無く不機嫌。暴力行動に走っても、その後母の愛は変わっていないかを確かめたり…。

それでも、隣人のカイラ(本職教師)との交流が深まる中で、幸せシーンが増えていくのは良かったです(カイラがブチ切れるシーン好きです)
前向きに、日々を生きていく三人だけど、愛情だけではどうにもできない現実もあってね…
ラストシーン、駆け出した彼の道の先は果たして母親の言う「希望」なのだろうか…。

スティーブが、ぶっちゃけヤンキーなんだけど魅力的なキャラクターに感じてしまうのは、服がおシャンでダンスが好きなのもあるけど、どこかまだ純粋性の残っている所なんですね(まだ15才なんですね)ホームセンターで母親に呟いた言葉や、カイラにブチ切れられた時の態度に滲んでいる幼さ。保身の為にカラオケバーに連れて行かれた時の彼はなんとも可哀想でした。

アスペクト比の演出が面白い。その手があったか!