みっふぃー

Mommy/マミーのみっふぃーのレビュー・感想・評価

Mommy/マミー(2014年製作の映画)
4.5
恋人のように想い合うふたりを見てると、何度泣きポイントがあったことか。
わたしも 自分のことをマザコンだな〜と思うけれど、
ふたりのように 母親と息子という関係は もっと特別なものなのかもしれない。

お互いにお互いを想うきもちが、痛いくらいに伝わってきた。
「Mommy」の文字のネックレス。
ママへのキス。
スティーヴのダイアンへの愛情は 異常なくらい深いかもしれないけれど、
でも 子が親に対して持つ、本来のピュアな愛情を見た気がする。

そして、ダイアンを見ていると、
「愛している、一緒にいたい、わたしが守ってあげなければ」と、
自分を投げ打ってまで こどものために一生懸命になっているのに、
現実は、一生懸命なだけでは、そして 愛だけでは、解決できないことだらけだと思わせられた。
現実を見て決断したダイアンの 複雑なきもちを想うと、
追い詰められてしまったことに対して 悲しさと悔しさが込み上げてくる。
きっと誰も悪くないのに、と思うとなおさら。

ダイアン、スティーヴ、カイラ、
3人の決断は 希望を持てる未来に繋がったのだろうか。
選べなくても選ばなければならないのが人生だ。
逃げたくても逃げられない、
向き合って決めなければならない、
つらいけれどそれが現実だと思い知らされる。
そして、その選んだ道が自分の希望に繋がっている、と信じて、生きてゆくことができる強さを持てればと思う。

演出が すごくすてきで、光の具合やパステルカラーがたくさん使われた映像などが美しかった。
画面のサイズが1:1の正方形から フルスクリーンになる瞬間は とてもかっこよく、登場人物の心理とリンクしていて その解放感が伝わってきたよ。
そして、オアシスの「Wonderwall」がとても効果的だったなぁ。
みっふぃー

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