えりみ

サンドラの週末のえりみのレビュー・感想・評価

サンドラの週末(2014年製作の映画)
3.8
WOWOWで
この監督の作品は今作が初めて。
およそあり得ないようなストーリー(1人復職させるか13万円のボーナスを諦めるかの判断を社員の投票で決める)をドキュメントタッチ(BGMが極端に少なくエンディング曲もなし)でみせる不思議な映画。
主人公のマリオン・コティヤールの演技力に見入ってしまい最後まで飽きることは無かったけど、面白いかといわれると…
唐突に始まるし順番に16人説得して回るだけの単調な話やしほぼほぼ想定内の結末やし、ねぇ。

主人公はおそらく心因性の病気で休職していたようで復職が叶わないと知るとまた症状が悪化した様子。これがまた最初から最後までよく描けていて痛々しい。同情的な演出がほぼないので一歩間違うとただのダメ人間に映る。
2人子供の親で優しい?旦那がおるから余計に、ねぇ。

フランスも景気悪いんやなぁとか、モグリで働いているってくだりは正規雇用すると社会保障費が高こつくんやろうなぁとか、説得シーンでは多様な人種をみせて移民問題をにおわせてたり。
サンドラの説得への回答がほぼ考え得る全てのパターンが網羅されてたのはちょっと出来過ぎなんじゃないの?とは思ったけど、西洋人に恩義に報いるって感覚はあっても本音と建前って感覚がないのがちょっと面白かった。

どんなに優しくしても、4ヶ月夜の営みが空くと「愛が無い」ってことになるのね(*´Д`)=з
えりみ

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