Rita

人生スイッチのRitaのレビュー・感想・評価

人生スイッチ(2014年製作の映画)
3.6
人生で押してはならないスイッチ。

独立した6つの短編オムニバス映画。復讐しようとすることで、取り返しのつかない不幸の連鎖に巻き込まれていく人々。暴力と復讐をテーマに描く。スペインとアルゼンチン合作の最高に面白いブラックコメディ。

"おかえし"

飛行機の乗客同士が話してみたら全員が"パステルナーク"という人物の知り合いで、全員がパステルナークに酷い仕打ちをしているという共通点があった。すべてに気づいた時には遅く、飛行機がパステルナークの両親に突っ込んで終わる。いきなりブラックコメディぶっ込んできてて好き。

"おもてなし"

カフェで働くモーサ。雨の夜、店に入って来た客は借金取りのクエンカだった。モーサの父はクエンカの借金取りのせいで死に、母に言い寄った男。それを聞いた女店主は「食事に猫いらずを入れな」と言い復讐するように仕向ける。モーサは断りますが店主は勝手に料理に古い猫いらずを入れ提供してしまう。次に店に入ってきた借金取りの息子。息子には罪がないとモーサが必死に料理を下げようとするのだが。イカれた厨房のババアがサイコすぎる。

"パンク"

脱糞するとは思わず見てたけどこれだけは食事中に見るもんじゃなかった。糞もろもろ汚くて気分悪いけど、2人が殺し合いしてるのが面白かった。

"ヒーローになるために"

駐車禁止の場所じゃないのに車をレッカー移動されたことから役所で暴れて職も家族も失ったが、 諦めず爆弾を設置し見事爆破に成功!その後刑務所に入るものの、その反逆の姿勢はみんなから称えられて家族も戻ってきたっていう話。バカバカしい?いや、そんなこと知ったこっちゃねぇ!

"愚息"

朝起きると息子が泣きながら座っていた。話を聞くと、妊婦をひき逃げしてしまったらしいのだ。息子の殺人を隠蔽しようとするのだが手伝う代わりに一人に100万ドルだとか50万ドル支払うよう要求する男たち。優秀な弁護士には大金を払うのに俺は貧乏だから少ないのかと同額をせびる男。要求額を当たり前のように上げようとしてて息子の父が可哀想にみえてきた。雇い主がお金持ちだからといって調子に乗りすぎ。

"HAPPY WEDDING"

花嫁のロミーナと花婿のアリエルの結婚式が盛大に執り行われました。披露宴の最中、花婿アリエルが同僚の女性に親しげな仕草をして、彼の浮気が発覚する。屋上で泣いてると式場のコックがいて、事情を話すと同情してくれたことで浮気してしまう。その現場をアリエルに発見されますが、花嫁ロミーナは開き直り、アリエルの財産目当てで離婚せず浮気しまくると宣言する。

やけくそというか無茶苦茶な感じが良かった。どの話も面白かったけど6話目の"HAPPY WEDDING"が一番好き。怒った人間は、関係のない人から見ると面白く見えてしまう。
Rita

Rita