不倫の代償はとんでもなく重い…という話、自業自得な感じはあるけれど、これはちょっとエステルが恐ろしいな…。
元がジョルジュ・シムノンの小説らしい。75分の尺に無駄なく収まった良いミステリーだった。
不倫相手のエステルを演じてるのが当時のマチューのパートナーであるステファニー・クリュ、彼女は共同脚本も務めてるのね。
危険な情事に走ってしまったのはしかたないにしろ、その後が背筋凍る。
マチュー演じるジュリアンも、お互い大人だからここまでなるとは思わなかっただろう、きっとこうやって大丈夫だろうと思ってるから過ち犯しちゃうんだろうな。
尺75分ということもあり、序盤の何が起こってるの？から待ち受ける結末までの展開が早くて良い。幸せな家庭でのジュリアンと、エステルと再会し転落していく仮面の付け替えのように演じるジュリアン、それを演じるマチューに見入ってしまう。
それに加え尋問を受けながら過去を振り返る形式で進むので無機質な尋問室と逢瀬のシーンや幸せな家族の姿などのトーンのコントラストも良い。
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