Yoko

アメリカン・スナイパーのYokoのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
4.3
戦争映画はあまり観ない(好んでいない)のに予告から気になってた作品。
(観るのおっっっっそ)
監督気にしてなかったけどイーストウッドだったのね。観て納得のイーストウッド。
戦争ってこういうことだよ、こういうものだよって意味で色んな人に観てほしい作品。


↓ネタバレ含↓
家に帰ってきても、ずっと戦ってるというか“ずっと守ってる”のがとても痛かった。
私は女だけど、想像で語るなと言われそうだけど自分もああなると思う。
奥さんは伝えてもらえればもっと寄り添えただろうし、そうしようとしてたし、でもクリスの伝えられない感じとか、
作中言葉では表現されていないけど、殺さないといけなくて殺してしまった小さい命であったり、敵であっても命を奪ってしまった(とどうしても感じてしまう)自分が抱く神聖な赤ん坊だったり、
(人形の赤ちゃん使ってたのを笑いそうになったのは絶対に内緒⚠)
それを強く感じないように「仇」だとか「正義」だとかで正当化して正気を保ったり、でも本当に守りたかったし、守るためにやってるのも事実で、葛藤を感じられるのがとてもリアルだなと感じた。
報道もされない戦争の現実、”平和”そうに呑気に生活を送る人々、その差を感じながら冷静には居られないよね。乖離しすぎてるもんね。
誰も悪くないのにすれ違っている感じとか、2時間でぎっしりリアルな所を詰め込んでて、そりゃイーストウッドですね、さすがですねという感想。
戦争映画あまり観てない人の意見だけど、兵士のPTSDを取り上げた作品としてとても良かった。
いやぁすごいよ。そして作品として残してくれてありがとう。
エンドロールが無音なのがまた評価できる。
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