うどん権

アメリカン・スナイパーのうどん権のレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
3.5
実在した米の伝説のスナイパーを描く。
一流の狙撃術で仲間を何度も救い英雄と称えられながらも、任務とはいえ人を殺めたことに葛藤し病んでいく主人公。英雄すらもこうして苦悩してしまう戦場の過酷さを考えさせられます。
武器を持った子供を撃つことに躊躇するシーンや、帰国して家族の元へと帰っても死んだように暗い顔のままのシーンが特に印象的でした。
戦闘も見応えがありましたが、それよりもこうした主人公の内面を深く描いているシーンのほうが個人的には良かったと思います。こういう重苦しいシーンを見ていて「この雰囲気こそイーストウッド作品だ」と確信しました。
実話の映画化ということもありラストは実際の映像が流れるのですが、見ていて胸がじーんとしましたね。

残念だったのは主人公やその妻に比べて、彼の戦友たちのキャラの掘り下げが物足りなかったところ。テンポ等の制約もあるので難しいのかもしれませんが…

それにしてもイースットウッド監督作品のアタリ率は高い。もう80代後半ですけど、今後の監督業はどうなるのでしょうか。まだまだ元気でいてほしいですね。
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