実在したシールズのスナイパーの物語。
私はアメリカの映画やドラマが好きで、よく「戦地から帰ってきた軍人たちはPTSD等に苦しむことがある」という話を耳にしてきたが、多くの作品では彼らの苦しみはほんの一部しか描かれない。
それに比べてこの作品では、主人公クリスが4回の派遣を経験していくうちに、少しずつ”抜け殻”になっていく姿が克明に描かれている。
常に命を失う危険がある戦場と、とても穏やかな家族との時間のギャップに苦しむクリスをブラッドリー・クーパーが見事に演じている。
スナイパーを英雄視する作品もあるが、この映画では彼らもただの人間なんだということを思い出させてくれる。
