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ブラック・スキャンダルのakのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

実在したギャングのボス、ジェームズ・ホワイティ・バルジャーとFBIの密約関係をベースとしたストーリー。脚色が少なく事実に基づいて淡々と話が進む印象。
そのため、登場人物のキャラクターや繋がりにフォーカスする部分が少なく、エンターテイメントとしての面白さは削ぎ落とされているが、事実は小説より奇なり、を実感できる作品。

バルジャーはFBI捜査官で幼馴染のジョン・コノリーとの癒着を利用して、好き放題に犯罪を犯し、ボストンのトップとなる。その過程を描く一方で、ギャングのボスとしての私生活や仲間たちとの関わりについてのシーンがほとんど無いため全体を通して味気ない感じがしてしまった。
よりリアリティを追求した作りになっているとも言えるが、バルジャー役のジョニーデップの他作品での個性的な役柄がどうしても頭から離れず、特殊メイクも相まって、作品全体のリアル志向と噛み合っていない印象を受けた。
ただ、落ち着いたトーンで相手を脅すシーンなどは流石の演技力で、単純にハマり役ではなかったのかなという感じ。

また、政治家であるバルジャーの弟が登場するが、ストーリーの本筋に関わることは殆どない。
ギャングのボスの弟が政治家である、という事実は衝撃だが、事実に忠実に作られているが故に、ストーリー上はいてもいなくても良い人になってしまい、話がブレてしまっている印象を受けた。
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